日規程四二号参照。)、よつて、原告の本件処分当時の居住地が夫Aの世帯の所在地である与野市にあるものとして、原告に対する本件申請を却下した本件処分には違法があるものと断せざるをえない。
(三) ところで、被告は、法一〇条所定の世帯単位の原則を根拠に、原告と夫Aとは夫婦であつて同一世帯を構成し、本件処分当時は、まだ原告らの世帯の同一性が失われていないから、原告の居住地は同世帯の所在地である与野市である旨主張する。しかしながら、右法条の世帯単位の原則は、保護の要否および程度の決定に関する基準であつて、保護の実施機関の管轄に関する「居住地」について、既に述べたような居住の客観的事実を離れて世帯の所在地を基準とすべき旨を定めているものでないことはいうまでもない。もつとも、世帯は、原則として生計および居住を同一にする生活上の単位を指すものであるから、人の居住地は、その者の属する世帯の所在地と一致するのが通常であり、また、一時的に居住地を離れている者の帰来性を判断する資料として、世帯の所在地は重要な意味をもつというべきであるが、本件においては、原告と夫Aとは、法律上は夫婦とはいえ、前認定の事実関係の下にあつて、本件処分当時すでに生計および居住の同一性をいずれも失つていたのであつて、世帯が同一であるということもできないのであるから、被告の前記主張はいずれにしても失当というほかない。
三 結論
以上判示のとおり、本件処分が違法であるとしてその取消しを求める原告の請求は理由があるから、これを認容することとし、訴訟費用の負担について行訴法七条、民訴法八九条を適用して、主文のとおり判決する。
(裁判官 杉山克彦 加藤和夫 石川善則)